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黒海が緊迫しておりますね。「ポチ奪回作戦」なるものが始まるのでしょうか。
グルジア領内のポチ(Poti)はアゼルバイジャンからの石油製品が日量最大10万バレル届くほか、近隣諸国への貿易拠点となっています。
ここにロシアは平和維持目的を理由に一部兵士を残留させて、検問所まで設けちゃった。
それで、グルジアや西側諸国がムカムカしているわけですね。
現在黒海は炎上寸前。バトゥーミに入港していた米軍艦船2隻がポチに向かっている模様。さらにNATO艦船が続々と黒海に集結しているようです。
この間にロシアのメドベージェフ大統領は、グルジアの南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立を承認、しかも「新冷戦を恐れてないもんね〜」と言っちゃった。
さて、ここでもメドベージェフが会長を務めていたガスプロムの動きが気になるところ。
どうやら今年6月、ガスプロムはアブハジアに対して黒海沖合での石油とガスの調査開発計画を持ちかけていたようです。
やはりこの騒ぎで一番ドキドキバクバクしているのはドイツのシュレーダー前首相だろうなぁ。今頃、固まっているかもしれません。
今やドイツは原油輸入の35%(2005年)、天然ガス消費量の36%(2006年)をロシアに依存しているという現実がある。
ドイツはフリーズしたまま厳しい冬を迎えるのでしょうか。
この米露の狭間で凍りつくドイツの姿は他人事ではありません。
艦船圧力により、ロシアがグルジアからの全面撤退を受け入れた場合、ガスプロムは「東方拡大」戦略に本腰を入れてくるはず(8月18日の記事「ガスプロムに気をつけろ!」参照)。
このガスプロムの戦略に安易に乗ると日本も明日は我が身。
それにしても、シュレーダーに松岡洋右の亡霊が取り憑いているのでしょうか(恐)。いえいえ、歴史というのは繰り返すものなのです。
<関連記事>
GAZPROM’S MOVE ON ABKHAZIA: MORE REASONS FOR GEORGIA TO BLOCK RUSSIA’S WTO ACCESSION
[URL]
「ガスプロムに気をつけろ!」
[URL]
<追加情報>
仲裁に入らざるを得ないドイツが、厳しい冬のフリーズ回避に向けてやはり動き始めました。
さてこのドイツの動きを米国はどう見ているのかが気になりますね。イラク戦争で生じた亀裂は、まだ完全に修復されたとは言えないからなぁ。
ロシア大統領、グルジア停戦合意の順守表明 独首相と電話会談
[URL]
Russia violating ceasefire, Merkel tells Medvedev
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