次なる鳩山仰天発言は「北朝鮮が抑止力の大切さをより一層分からせてくれた」になるの?
2010-05-21




先の沖縄訪問で「学べば学ぶほど海兵隊の抑止力の大切さが分かった」と語った鳩山首相。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡って、28日にも発表される予定の日米共同声明を前に「今回の韓国海軍哨戒艦沈没事件で皆さんも抑止力の大切さがわかったことでしょう」などと言い出すかもしれない。

今なお「抑止力」を疑問視する声が民主党左派や社民党に残る中、「北朝鮮が抑止力の大切さをより一層分からせてくれた」とまで言って退ければ感動もの。

迷走の果ての現行案回帰を正当化するために利用される韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件。そして北朝鮮の脅威。そのためいささか煽り気味。韓国が国連安全保障理事会に決議を求めるということであれば「先頭を切って走るべきだ」と述べるほど。

確かに韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件で朝鮮半島の緊張がより一層高まったことは事実。しかし、この事件が起きたのは3月26日。しかも事件発生直後から北朝鮮の犯行を疑う声が高まっていた。

事件発生からの2ヶ月間、鳩山政権は何をしていたのか。北朝鮮に注視することなく普天間移設問題に明け暮れ、迷走していただけではないのか。

北朝鮮の脅威は今に始まったことではない。こう問われた時、鳩山首相がどう応えるのか。今度もまた「私は愚かな総理かもしれません」で逃げ切れるとでも思っているのだろうか。


<関連記事引用>

クローズアップ2010:韓国艦沈没 北朝鮮、周到準備か
[URL]

日本、具体策なく米韓連携へ

 日本政府は哨戒艦沈没が北朝鮮の攻撃と断定されたのを受け、直ちに「韓国を強く支持する」とする鳩山由紀夫首相のコメントを発表した。ただ、具体的な措置には言及しておらず、当面は米韓両国との連携や中国への働きかけを強調する程度にとどまりそうだ。

 岡田克也外相は20日、調査結果について「客観的であり、信頼できると考える」と評価し「北朝鮮に対して国際社会とともに強く批判する」と語った。

 それでも、日本が北朝鮮に対して行使できる影響力は限定的なのが実情だ。06年のミサイル発射や核実験を受け、すべての北朝鮮籍船舶の入港禁止や北朝鮮からの輸入禁止に踏み切ったものの、北朝鮮は既にその打撃を中国などとの関係強化によって補っている。

 公式な北朝鮮との政府間対話は、拉致問題の再調査で合意した08年8月の協議以来途絶え、民主党政権下では一度も開かれていない。このため、日本は今月末の日中韓首脳会談や日中首脳会談で中国に対し、北朝鮮への影響力を発揮するよう要請するとみられる。だが、北朝鮮が関与を否定する中、中国が同調する可能性は低い。

 一方、北朝鮮の攻撃と結論づけられたことで、米軍普天間飛行場の移設問題で迷走する鳩山政権内に「抑止力論議に追い風だ」(党中堅)との見方が出始めた。普天間問題を契機に「抑止力」を疑問視する声が沖縄や社民党内で強まっており、政府は対応に苦慮している。28日にも発表する対処方針でも「抑止力の説明ぶりが焦点になっている」と政府関係者は明かす。
[JAPAN]

コメント(全24件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット