「ドクター・ドゥーム」が追加した11月パニックとは
2008-10-24


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最近、金融危機の影響でいろんな方と情報交換する機会が増えています。

先週は最大手の某経済紙の記者さんと昼食をご一緒しながらおしゃべり。

昨日は日本で一番有名な報道番組の制作をしている方と電話でお話し、
「そろそろブラッドリー効果を特集した方がいいかもよ」などと提案しておきました。

戒厳令布告についてはさすがに二人とも苦笑いしたものの、
米大統領選の投開票パニックは可能性大という見方で一致。

「やはりパニックが重なることが一番怖いよね」などとお話していると、
先方からポロッと出てきたのがヘッジファンドの大規模破綻が近いとの情報。

「ヘッジファンド国家アイスランド」の凋落から、
ヘッジファンド自体の破綻も充分考えられる。

しかもですよ。
ヘッジファンドの決算は11月20日に集中しているのです。

株式市場の混乱もヘッジファンドの決算が影響していると見られている。
決算を控えた解約の45日ルールの期限が迫っていたことから、
ヘッジファンドの換金売りやファンドの解約売りが加速していたのです。

それでは、決算と前後して何が起こるのか。

昨日、ヌリエル・ルービニ(Nouriel Roubini)の口から出てきたのが、
向こう数日内の「金融市場閉鎖」という恐怖の事態。

私が毎日のように言動を追いかけている人物が数十人いるのですが、
ケネス・ロゴフと並んでルービニ・ニューヨーク大学教授もその一人なのです。
そのお顔はどことなく石原良純ですねぇw

ルービニは2006年のダボス会議でサブプライム危機到来をいち早く予見した人物。
悲観論の帝王という意味から「ドクター・ドゥーム(Dr. Doom)」と呼ばれています。

ルービニは10月23日にロンドンで行われた会議で、
現在すでに完全なパニック状態に達しており、
大量の資産投げ売りから数百本のヘッジファンドが破綻、
当局は1週間以上にわたり金融市場閉鎖を迫られる事態もあり得ると発言しています。

この会議に同席していたGLGパートナーズ共同CEOのエマニュエル・ロマンも
ヘッジファンドの最大30%が閉鎖に追い込まれるとの見方を示しています。

米大統領選投票日の11月4日前後に金融市場閉鎖が起こる可能性も出てきた。

パニックが重なる事態が現実となった時、
ブラックマンデー(暗黒の月曜日、Black Monday)に倣って、
ブラックノベンバー(暗黒の11月、Black November)などと呼んでしまうと、
それこそ暴動にまで発展しそうなのでやめた方がいいよね。


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[US]

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