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共同通信でこんな記事が配信されています。
▼引用開始
グルジアの2港を利用停止 アゼルバイジャン国営石油
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【モスクワ10日共同】アゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)は9日、グルジアの2つの港を経由する原油と石油製品の輸出を8日から停止したことを明らかにした。ロイター通信がアゼルバイジャンのテレビ報道として伝えた。
代替策としてロシアを経由する油送管の利用を検討しているが、グルジア経由に比べ輸送力が劣るという。
世界有数のカスピ海油田を抱えるアゼルバイジャンには外洋に面した港がなく、隣国のグルジアやロシアを通る油送管が重要な原油輸出ルートになっている。
2008/08/10 11:40 【共同通信】
▲引用終了
この記事をもう少し突っ込んでみましょう。
バクー・トビリシ・ジェイハン・パイプライン(BTCパイプライン)は、トルコ東部エルジンジャン県区間で8月5日夜に爆発があり、火災が発生。石油輸送が15日間停止される見込みだった。クルド系武装組織であるクルド労働者党(PKK)が犯行声明を出したが、真偽は不明。
その直後の8月7日夜から8日にかけて、グルジア軍がグルジアからの分離独立を求める南オセチヤ自治州の州都ツヒンバリに進攻。これに対抗してロシア軍が空爆開始。BTCパイプラインも空爆対象になっている模様。
こうなるとBTCパイプラインは使いものにならない。
よって、共同記事にあるようにアゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)は、グルジアの2つの港を経由する原油と石油製品の輸出を停止。代替策としてロシアを経由する油送管の利用の検討を始めた。
▼この油送管とは・・・、ズバリこれです。
バクー・ノボロシースク・パイプライン
The Baku-Novorossiisk pipeline (Northern Route)
この位置関係を地図の赤矢印で示しておきましたが、ノボロシースクは当然黒海沿岸のロシア主要港。チェチェン紛争はこのパイプラインが原因だった。
ロシアは、ロシアを経由しない、即ち「ロシア迂回」を売りにするBTCパイプラインに群がる連中をまたしても武力によって叩きのめした。しかも今度ばかりは極めて露骨。そして今ロシア経由のバクー・ ノボロシースク・パイプラインに変更させようとしている。
俺達に逆らうとどうなるか思い知らせてやる。その結果民間人を含む多くの死者が出ている。何度も繰り返されてきた石油を巡る恐ろしい現実があります。
任期切れ間近で動けぬブッシュ政権の隙を狙ったロシア。米国に対抗する「極」への野望が再び見えてきました。二つの極に翻弄される世界。そうした中で、ロシアとイスラエルの関係悪化がこの地域での更なる波乱を呼ぶことになるでしょう。
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